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「キーパー、24番、宮下。ディフェンス・・・」
テストの合格者の名が監督の口から次々にあげられていく。
なかには、もうポジション漏れして、その場に崩れ落ちる者も、合格を喜び、叫びだす者もいた。
そんななか、俊也はただ黙って自分の名が呼ばれるのを信じ、待っていた。
もう、アキラはレギュラーサイドに立っている。
そこから、俊也を見守るアキラの目は彼に安心感を与える穏やかで自信にあふれるものであった。
相棒の合格をアキラは確信しているのだ。
「最後に、左サイド、河野・・・」
ついにミッドフィルダーの発表が始まった。
俊也の中で小さな不安が生まれた・・が、すぐに消えた。
「ラスト・・・トップ下、神野」
「はい!」
監督の言葉を受け、すぐに俊也は返事を返した。
と、同時に笑顔が溢れはじめた。
俊也が満面の笑みでレギュラーサイドに駆け寄り、先にいたアキラの顔を見ると、
『ほら見ろ?俺の言ったとおりだったろ』と、言わんばかりに得意げな顔をしている。
その顔を見て、俊也は笑わずにはいられなかった・・。
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