第一章 一日の終わり

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 これが始まり。 いつもと何も変わらない朝・・のはずだった。 ただ、空を覆う薄暗い雲と何かをのぞいては・・・。   そう、彼にとって・・・俺にとって、この日は大事な日であった。 すべての始まりでもあり、終わりでもある特別な日。 ただ、この時はまだ知らないはず、いや、知るはずが無い。 それなのに、誰かが教えてくれたというわけでもないというのに、 俺は何かを、ほんの些細なことひとつひとつから無意識的に感じとっていたのだ。 あの奇妙な曇り空から、そして、普段なら気付くはずも無いものから・・ その日の終わりを・・・。
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