『真実の鏡』

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古びた公園 錆た滑り台 鎖の切れたブランコ 歪んだ鉄棒 鋭い硝子達の砂場 子供を拒むベンチ 暗く 冷たく 誰も足を運ばぬ公園 何時の日からか 何時の日か 私は逃げていのだ ただ 私の 私の公園の姿は 此処に記した姿 私が昔違ったように この 公園も違っていた 私は全て無くした 失敗し 希望を無くし 夢敗れ 自信は消え 古びた公園で 古びたベンチに 私は座った 私が見詰め返したのは 美しかった公園 私は自分自身がどれだけ努力すればあの美しさを取り戻せるか... あの滑り台を あの鉄棒を あの砂場を 取り戻す事は容易でわない 考え... 自分の胸に手をやり目を閉じ心に誓った 一すじの涙が流れた ゆっくりと 瞳を開く 私の目線の先には 荒れた公園に たたった一輪 花・・・ 力強く開いた花 そこに見たのは... そこに見たのは 間違いなく 「昔の私だった」
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