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「姫ぇー!」
「姫様ぁー!」
あちこちで姫を捜す声が聞こえる。城は跡形もなく壊され、街は焼き払われている。敵兵の嘲笑う声と女子供の叫び声、そして死体。この国は戦争に敗れたのだ。
火が広がる姫の庭のあちこちを捜し回っていた兵の1人が、座って空を見上げている姫を見付けた。
だが姫は壊れたように
「あはは…うふふ…カコン草…カコン草…♪」
と繰り返すだけになっていた。
そして、その姫の腹は…
『何か』を身篭っていた…
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