配達人
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僕が彼を見かけたのは幸運だと言っていいだろう。 彼は道を誤りそうになっていた。迷子になると、元の道へ戻るのは大変なのに。 「どーしたんだい?逝けなくなっちゃうよ」 急ぎの仕事もあらかた終わってたし、忠告をしてやる。 「人を探してて…」 彼はすごく特徴の無い顔をしてた。ある種の才能じゃないかと思う。 ほら、犯罪とかやってもなかなか捕まらないタイプ。
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