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「拓様と小太郎様ですね」
扉を開けるなり三人目の従業員が顔を出す。
二人はそんな従業員よりも目の前の光景に目がいっていた。
大きなドーム状の部屋の中は、人一人入れそうな卵型のもので埋め尽くされていた。
扉から入ってすぐ隣にはドームの周りを一周するような階段があり、どうやらドームの上層も卵型のもので埋め尽くされているらしい。
見方を変えればなにかの映画に出てくるエイリアンの巣のようだ。
人の姿は見えない。駐車場の車の数からして、ここに人がいないということはない。だとしたら卵の中か。
「驚きましたか?」
そんな光景に圧倒されていると、従業員が声を掛けてきた。
二人の様な驚く客に慣れているのだろう。動揺するどころか、余裕のある接し方だ。
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