238人が本棚に入れています
本棚に追加
7/28、
斎藤万次郎宅にて
「全日本ひらがな選手権」
が開催された。
実行委員長である万次郎氏は、
「やっと開催する事が出来、
とても清々しい気持ちです。
天候には恵まれませんでしたが
一文字一文字が背負っている
歴史に正直に、自信を持ち
正々堂々と勝負して下さい。」
と開会式で語り、
参加文字を奮い立たせた。
参加文字は、
一般部門の51文字、
濁音・半濁音部門の25文字。
さらに歴史的背景を鑑み、
旧字部門からゐ・ゑの
2文字が参加を許された。
湿気の為、少々歪む白紙の上。
総勢78名もの誇り高き戦士が
その上に集い、堂々と闘った。
約2時間に及ぶ
トーナメント戦の結果、
一位の座に輝いたのは──
「ま」であった。
「ま」は、
自分らしさと言う「直線」を
きちんと持っていながら、
帰結点には「曲線」と言う
柔軟さも兼ね備えていると
したたかさを評価された。
「ま」は、優勝した後
「ままままま、
まっままままままま
まままーま」
と、喜びを露わにした。
また、
第二位は「み」、
第三位は「ゆ」。
特にま行は
「も」以外が全て8位入賞を
果たし、そのポテンシャルが
明らかになる結果となった。
しかし、
審査方法が合議制でなく
万次郎氏一人の独断であること、
「っ」等の小文字部門が参加を
許されなかったこと等から
様々な波紋が起こっている。
また選手団は、
「さいとうしの どくだんは
あくいを かんじざるをえない。
われわれは だんこ
けっかに はんたいだ。ももも」
と連判状を送り、
公正な再審査をと訴えた。
これに対し万次郎氏は
「関係ない。次はカタカナだ」
とのコメントを寄せている。
このニュースから、
目が離せなくなりそうだ。
最初のコメントを投稿しよう!