過ぎてしまった時は、もう戻れない‥

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涼介は、あ然としたまま家の前に立っていた。 〔とにかくお家に入ろう!〕 涼「ただいま―。」 母「……おかえりなさい」 涼「お母さんどうしたの?」 母「あのね、涼介今日は、もう早く寝るのよ!」 涼「どうして?もう、本読んでくれないの?」 母「お願いだから。今日だけは、すぐに寝てちょうだい。」 涼「イヤだ!寝れないよ!」 母「なんて聞き分けの悪い子なの!あなたなんか産まれてこなきゃ良かった!」 涼「……ごめんなさいそれじゃあ、お休みなさい…」 まだ小さい涼介は、お風呂も入らずに部屋にこもり、声を押し殺して泣いたのです。 あれから、どの位たったのか分からないぐらい寝ていた涼介は、目を覚まし。 階段を下り、リビングに行こうとした… 母「やめて!」 父「うるさい!お前なんかいなくてもいいんだよ!」 ガタ 父「おいチビ離せよ!」 母の前で、父の腕を掴んだ涼介が、 涼「お父さんやめてよ!目を覚まして!」 父は、涼介の掴んだ手を払いのけた。 父「チビも居なくなればいいんだよ!」 涼介は、目を瞑った… 涼「血が……お母さん!」 涼介をかばって母が刺されたのです。 母「涼介、あんな事言ってごめんね。ずっとそばにいるからね………」 涼「お母さん!」 父「アァァ!オレは、捕まらねーよ」 ザク 涼「お父さん!」 涼介は、泣きじゃくった。 涼「ウゥ………」 涼介は、家を飛び出して雄也の家に行った。
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