勇者剣伝ヴォルライガー 第一話『騎士の勇者!!』

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「何が?!」 志狼はフラフラと起き上がり、なんとか機体の体勢を立て直す。 『私を纏う…つまり君は、私の運動性能をそのままに戦闘ができるということだ。しかし…!』 「しかし!?」 『君と私を完全に神経リンクさせるこのシステムは、慣れないうちは、『普段の状態』と、『私を纏っている状態』との、身体能力のギャップで 機体をうまくコントロールする事ができないのだ!』 『な…!そうか、体の感覚が変だと思ったら、そういうことだったのか! っておい!やはりってことは、予想できてたってことかよ!」 『ああ、その通りだ。普通は少し訓練をしなければならないのだが…!』 「言ってられる状況じゃねえ!!」 『そういうことだ…っ!』 「何をゴチャゴチャ言ってやがる!!くらえ!!!!」 志狼とヴォルネスは必死に情報の一致をさせているが、 そんなものを待ってくれるはずもなく、男はキャノン砲と右肩のミサイルポッドと両腕のアームガトリングを乱射してくる。「くそッ!!」 『このままでは…!!』 下手に動くと先ほどの二の舞だ。 剣を水平に構えて必死に防御する。 敵遺産兵器の攻撃を受けても、ヴォルネスには傷は全くつかなかったが、このままでは勝つ事もできない。 (くそ!!カッコ悪くてもいい…どんなに最低でも構わない!だけど!!) 視界の端に、エリィの今にも泣き出しそうな顔が映る。 (あんな顔にだけはさせちゃいけねえんだ!!)
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