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男は絶叫しながら、がむしゃらに重火器を乱射するが、
ヴォルネスは、それらを全て回避した。
「オヤジの斬撃に比べりゃあ、あんなもん止まって見えるぜ!!」
『驚いた…!まさかこんな短時間で、こうも変わるとは!』
「呆けてんじゃねえッ!一気に行くぞ!!ヴォルネス!!!」
『了解!パートナーよ!!』
右、左、右…ジャンプ!
銃弾の雨を避け、ヴォルネスは上空に飛び上がる!
「なんだとおおおおお!!?」
「ここで…決めるッツ!!!」
『うおおおおおおおおお!!』
志狼はありったけの精神エネルギーを剣に伝えると、落下しながら、一気に剣を振り下ろす!
ズバアアアアアアアアッッ!!!
斬り抜けると、ヴォルネスは相手の後ろに回り斬新を取る。
「ばかな…やっぱり奴は伝説の…!!うおおおおおお!!」
ドォオオオオオオオン!!
派手な騒音を撒き散らして、男の遺産兵器は爆裂四散した。
「手ごたえあり…!
…ぃよっしゃあ!!!」
『やったな、パートナーよ!見事だった!』
「パートナー、じゃねえ!志狼だ。御剣 志狼!」
『フッ…了解!志狼!』
そういうとヴォルネスは刀身を消し、剣を腰に収容する。
「それでいい…」
「おみごとっ!さすがは剣十郎さんのご子息といったところですか♪」
「まったくひやひやさせおって…まだまだ未熟ですわ」
がッはっはと、豪快に笑うと、剣十郎はこう付け足した。
「見切りが得意でしてな。剣の素質だけならワシよりも上。そのうち生身でも鉄屑ごときに遅れをとらんようになるでしょうな」
「それはそれはっ♪将来が楽しみですねっ」
ヴォルネスから降りた志狼に、エリィが駆け寄ってきて抱きついた。
「うわっと!」
「シロー!!…良かった…無事で!」
「おお…なんとかなったぜ…!よかったな。親父さんたち無事でよ!」
「うん…!」
チュッ
唇に、一瞬だが柔らかな感触。
「!!!!?」
「ありがと♪」
『体温、脈拍、心拍数が急上昇中だ。大丈夫か志狼?』
「…オ?オオ、ヘイキダゾ?」
その声は片言で、裏返っていた。
「エヘ♪」
(シロー…ほんとにありがと…)
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