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「はあ、はあ、はあ…ヒイイ…!」
男は爆発する機体から、間一髪脱出を果たし、学園の近くの森を走っていた。
「失敗したみたいね…」
「!!!?あ、あんたか!!」
男の前に現れたのは歳が14~5才くらいの少女だった。
少女は忍び装束に似た服を着ており、いつのまにか男の背後に立っていた。
「情けないざまねぇ…くすくす…」
「うるせえ!!あんなのワリにあわねえぞ!!料金割増に…」
「…殺されたくなかったら二度と私の前に現れないで…ね?」
少女の、一瞬にして膨れ上がった異常な殺気に、男は完全に飲まれてしまった。
「ヒッ!!うわああああああ!!」
男は悲鳴を上げながら、一目散に逃げていった。
「うふふ…ビンゴ。ナイトちゃんみーっけ…♪
あの子を追いかけていればその先に必ず『勇者の鎧』に行き着くと思ったわ…」
そういうと、少女は背中から蝙蝠の翼のような漆黒の羽を生やし、自らの影の中に溶けていく…。
「もっともっと強くなって…カイン様のために…♪」
そして、少女は完全に影の中に消えた…。
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