2.いつもの幸せ

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 沙代は目下唯と1番仲のいい相手。でも嫉妬はしない。……訂正、たまにしかしない。沙代はあたしのよき相談相手でもあるからね。  ドMでいじられキャラ。あたしは好きな娘が相手だとMにもなるリバだけど、沙代は純粋なMだ。本人は否定してるけど、いじめてくださいって顔に書いてある。  こんなのが生徒会長って、うちの学校大丈夫なのだろうか。  沙代に目だけで大丈夫だと告げる。いつものことだ。これくらいでめげてたら同性愛なんてやってられない。 「奏っ! 奏のせいで変な風に言われるじゃん!」  唯は聖奈からあたしに向き直って言う。横目で聖奈を見ると、関わりありませんとでもいうように目を逸らしていた。  その様子から察するに、また聖奈が言い負かしたんだな。さすがドSめ。沙代でもいじめてればいいのに。ミヤでもいいけど。 「言わせとけばいいじゃん」  平和だよなー、とか感じつつあたしは答える。  あたしが唯をからかって、聖奈がツッコミ入れて、沙代がボケて、変わらない毎日。あたしはこの毎日が好きだ。そこに大好きな人がいて、気の合う友達もいれば、あとはなんだっていいや。 「嫌に決まってるでしょ! だいたい1年のときだって……」  1年のとき? どれのことだろ。心当たりが多過ぎるんだけど。 「1年生のときなにかあったの?」  横から沙代がきく。そういえば沙代とは2年の終わり頃仲良くなったんだっけ。
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