ライフ・タイマー

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「分かりました! 絶対に死なないでくださいね!」 「・・・・ぷぅ・・・!!」 得意の“屁”で返事を してきた。 そう簡単には、死なな そうだ・・・・ 「待っててください!」 振り向くとジャック犯は、座席に頭をかかえ座りこんでいた。 「何している。やっと 自首する気になったのか!?」 ジャック犯は、我に 返ってこっちを見た。 「そんな訳ないでしょう。これからどんな “ショータイム”に するか考えていたんです」 「なんだと!?」 「しかし、警察が来て しまいました・・・武器が無くなりました・・・・逃げます!!」 突然、ジャック犯は走り出した。ジジィの為にも逃がすわけにはいかない。 パトカーのサイレンも だいぶ近づいたがオレが捕まえるしかない!! すぐに、ジャック犯を 追いかけた。  ジャック犯は、少し 走るとある近くの デパートに逃げ込んだ。エレベーターに乗り 込んだ。オレも乗り込もうとしたが、あと少しの所でドアを閉められた。 「どの階に行くんだ!?」 エレベーターを待って いる程の時間は、オレには残っていない。 非常階段をかけ登り ジャック犯の後を追った。 『ピンポーン。5階です』 エレベーターの アナウンスと共に目の前をジャック犯が走り去り屋上の方に走っていく。 「もう止まれ!! この先は行き止まりだ!」 「そのくらい知ってます!」 そう言うと、突然 おもちゃコーナーに 走りこんだ。 何する気なんだ!?  その時、女の子の泣き声が聞こえてきた。なんと、ジャック犯が抱き かかえて走っていった のだった。 「やめろ! 子供は関係ないだろ!」 「誰でもいいから殺してやるんです。そうすれば私の目標は達成されます!」 目だし帽をかぶり、 女の子を抱きかかえて 走るジャック犯の姿は 異様だった。屋上に つながるドアを開け屋上に走って行った。そして、段差に足をつまずいてこけてオレは 死んでしまった。
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