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1986年限りのバンド結成
サザンは実質休業宣言を前年に発表し、桑田はサザンのドラマー松田を率いて男だけの六人組バンド
KUWATABANDを結成する。
メンバーは、
桑田佳祐 VO
河内淳一 GUI
琢磨仁 BA
小島善慶 KEY
松田弘 DS
今野多久郎 PAR
そして、このバンドでリーダーは今野が引き受ける形で、一年限りの期間限定グループとしてヒット曲を連発する。
桑田は後にこのバンド活動について、サザンが大型車なら、このバンドはスポーツカーを目指していた。と同時に当初サザンを休業し、ソロでやる予定も考えていたらしいが、一人でやる抵抗感とまだ気恥ずかしさがあった時期だったとも話している。
一年限りの
KUWATABANDは生放送の深夜ラジオに突然出演し、活動宣言を皮切りにシングル
BAN BAN BAN
スキップビート
Merry X'mas in Summer
ONE DAY
アルバムは
NIPPON NO ROCKBAND
ライブアルバム
ROCK CONCERT
を発売する。
シングル群は桑田の作詞作曲による楽曲でヒットを飛ばすが、アルバムは作詞に元ゴダイゴのギタリスト、トミースナイダーがたったの二週間で書き下ろした全編英語詞の作品に仕上がっている。
このことについて、作詞を担当したトミーはある程度の詞のコンセプトは桑田から引き受けて短時間で仕上げたと話していると同時に、やはり桑田はヴォーカリストで物凄く言葉の持つ響きや韻など繊細な方だとも話している。
この年の年末に桑田が企画したクリスマスショーは日本テレビのゴールデンで放送され、多種多様な当時のアーティストが出演した。
また、この番組で桑田はニューミュージック界の女王こと松任谷由実と共演を果たし、番組は翌年も放送される事になる。
そして1986年という年は日本の音楽シーンが少し変わり始めた時期かも知れない。
忘れていけないのが、氷室京介と布袋寅泰のバンドBOOWYがブレイクした年でもあり、それまでのロックバンドがさらに身近で誰もが親しめるジャンルになったのではなかろうか。
KUWATABANDはヒットを連発し人気絶頂の中、翌年の始めに約束通り解散を果たす。
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