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1987年待望のソロデビュー
デビュー10周年を前にサザンはこの年、復活するのではないかと囁かれていた。
桑田もその方向で構えていたのだが、桑田&原夫妻に第二子の誕生が分かり、急遽サザンの復帰も延期となる。
そしてこの年は桑田にとって、いい充電期間であり初のソロデビューへのきっかけを掴んだ年とも言える。
1985年の大作アルバム
KAMAKURA
1986年のKUWATABANDの活動とハードでタイトなスケジュールを過ごし、ここで一息休んでリリースした曲が初のソロデビュー作
悲しい気持ち
リリースはこの年の秋口となり、この間桑田はソロアルバム制作に向け着々とレコーディングしたり、渡米してホール&ウォーツとコラボレーションするなど自身の音楽プロセスを磨いていた。
そんな時期に見受けられる。
ソロアルバムはこの年内に発売される事はなく翌年になるわけだが、非常に完成度が高く、ゆっくりとした時間も与えられて作られた。そしてアレンジャーに当時まだ無名に近かった小林武史を迎え、小林カラーのポップと桑田の持つセンスが見事なまでに融合した作品である。
そして小林の名は桑田との仕事を期にアレンジャーとして高い地位を確立したのは言うまでもない。
悲しい気持ちがシングルとしてリリースされ、この曲はヒットした。
そしてテレビ出演時は桑田がセンターで歌い、バックコーラスに当時駆け出しの役者だった寺脇康文が参加していた事は、あまりにも有名な話だ。
1987年の音楽界やテレビ界は、サザンがデビューした時代に比べて変化が訪れていた。
それは、これまで視聴率を稼いで来た音楽番組、
ザベストテン TBS
夜のヒットスタジオ
フジテレビ
そして日本テレビの
歌のトップテンなど、すべて長寿番組でゴールデンで放送されていた時代に、音楽番組は衰退の一途をたどりやがて打ち切りとなる。
そんな時代の幕開けでもある中、唯一テレビ朝日のミュージックステーションが前年から放送開始され現在も続く長寿番組となり、サザンの若い時代の映像は、この番組でしか見れなくなってしまった。
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