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勝手にシンドバット
茅ヶ崎に背を向けて
1978.6.25
この曲ゎサザンのデビュー曲として、まさに彼ららしいナンバーだと個人的に思う。
まずはバンドとして日本の音楽シーンに一石を投ずるかのような勢いとパワーが、各メンバーのポジションを冴えている。
桑田独特の聞き取りにくい歌い方と16分音符の早いメロディーに歌詞を乗せ歌い出す。
リズム隊は70年代のディスコを彷彿させるようなドラムとベースライン、そして野沢が得意とするラテンのリズムがこの曲を盛り上げている。
そこにさりげない原のピアノ、間奏は大森の疾走感あるギターソロ。
そして終わりかけに鳴るサンバホイッスルがこの曲を更に盛り上げる。
だが勝手にシンドバッドは当初スローで懐メロ風な曲をイメージして作られたことは、あまり知られていない。
桑田が好きなザピーナッツと言う女性ディオが歌うなら…的イメージで作ったらしいが、曲を聞いたドラマーの松田が「面白いね。ディスコビートでやればいいかもね」のノリで今の形になった。ちなみにドラマーの松田はサザン加入前は、地元宮崎でセミプロとして活躍しており、ギターの大森と中学の頃バンドを組んでいた繋がりで、桑田と出会う事になる。
桑田は松田と出会い、このドラマーで俺は曲が書けると感じたらしい。
さて勝手にシンドバッドだが、このタイトルは当時流行っていた曲、沢田研二の「勝手にしやがれ」とピンクレディの「渚のシンドバッド」を組み合わせた、いかにも桑田らしいひょうきんな面とこれから邦楽を変える挑戦的な強さも感じる。
そんな作品だと思う。
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