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1983年デジタル化に進化する
前年までアナログ的な音楽が中心だったサザンを始めとする日本の音楽界にも変化が訪れたのは、この頃だろう。
その先駆けとも言うべき小室哲哉率いるTMネットワークがデビューしたのもこの年だ。
それまで桑田もバンドとしての音をキープしたいトコだったのだろう。
しかし周囲の音楽はシンセサイザーを始め、機械的サウンドに変化し、時代は完全にデジタル志向にヒット曲はお約束の元作られていった。
例えば、この年にサザンの同期である杏里はキャッツアイで大ヒットを記録。この曲もシンセやエフェクト処理がデジタル化してヒットした一例と言えるのではないか。
そんな時代の中、サザンもこれまでの音から進化する形で、よりポピュラー性へと変貌を余儀なくする事になる。
それには、バンドのメンバーで特にギタリストの大森にも桑田は求める圧は大きなものだったのかも知れない。
大森のギターは優等生的プレイが目立つ。しかし桑田はよりポピュラー性など求めて、ここから二人に確執が少しずつ出てきたのでは?と感じる事がある。
そして、この年を境に桑田の書く歌詞は変わった。
それまでは、恋の歌、女の事ばかり書き続けて来たが、より社会的、身近な事を直接題材として音楽に載せる。
1983年はサザンの冒険と新たな挑戦がスタートした年ではないだろうか。
さて、この年のシングルは
ボディスペシャルⅡ
EMANON
東京シャッフル
この三枚を発表してヒットしたのはボディスペシャルⅡのみ。
アルバムは
綺麗
このアルバムからヒットした曲は
そんなヒロシに騙されて
1960年代のゴーゴーを上手く歌謡曲に仕立てた曲は当時の歌手、高田みずえにも提供され大ヒットとなった。
その他にもこのアルバムは、前作までのサザンサウンドとは一味違った作品として、今聞いても時代を感じさせない作りになっていると思う。
またこの年はメンバーの松田も大森もソロアルバムを発表するなど個々の活動が目立った年でもあった。
そしてサザンはこの年の暮れ三度目の紅白出場を飾る。
曲はなぜかヒットしなかった
東京シャッフル
さすがに紅白でボディスペシャルⅡは厳しいか…
ちなみにこの年の紅白でサザンは楽器を弾かず、ミュージカル風にメンバーがバックで踊るスタイルだった。
そしてサザンはこの出演から、この2007年末まで紅白に出ることもなく、年末の年越しライブを,89年頃から行っている。
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