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酒ビンを二本、ドンと置いた。 「あいにく、客用のコップがねぇんだ。」 「いや、十分だ。」 言うと、酒ビンから直接飲み始めた。 王国兵が一息ついたところで、俺は切り出した。 「でさ、なんであんたみたいな王国兵が、わざわざこんな紙切れ届けにきたわけ? 今、世界は魔王の支配する魔物に脅かされて、一番危ないのは王の命って話なのに。 王様守んなくていいの?」 「…………」 「え?何? 泣いてんの!? 俺なんか悪いこと言っちゃった!?」 「王は……… 王は、もう………」 「………殺られちまったってのか?」 「…………」
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