不本意な結果における形骸化された議論の結末

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「なんだ。顔、固まってるぞ?そんなに緊張することかぁ? 人生懸かってる訳でもあるまいし」 「……先生には、わかんないよ」  深く溜め息をついて、硅はうなだれた。  何度か迷った後、棒を選び取る。 「硅。どっちだ?」  楽しそうに壱伊が硅の肩越しに結果を見やる。  しかし、硅はガックリと肩を落とし、重く沈んだ声で、 「……ハズレ」  とだけ呟いた。  割り箸の先端には何も塗られていない。  残念な結果に、壱伊も小さく溜め息をつき、優しく硅の背中を叩いた。 「ま、仕方ねーって。見てろ。俺がカタキをとってやる」 「カタキって。どうやって?」 「俺が見事当たりを引いてやるってことだよ」 「なんだよ、それ。結局……」 「あーあー。お前らな。喧嘩なら、クジが終わってからにしろ」  口喧嘩になりかけた所を加藤が制止する。 「後がつかえてんだ。高村、早く引け」  その言葉に壱伊が振り返ると、苛立たしげなクラスメイトと目が合った。  すぐさま向き直り、慌ててクジを選ぶ。  
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