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「大葉くん」
「坂本…」
大葉くんからは、緊張が手に取るように感じられた。
「なーに、緊張してんの?らしくないぞ」
「俺が緊張?そんなまさか」
「見てわかるもん。緊張してるなって」
「緊張してないって」
「うそ。だって、肩に力入ってるよ」
「そうか?」
「ほら、肩の力抜いて。深呼吸」
菜摘に言われたとおり、深呼吸をするとなんだか力が抜けた気がした。
「うん、もう大丈夫だね。頑張って」
そう言うと、菜摘はスタンドに行こうとした。
「坂本!さんきゅうな。見ててくれよ、絶対勝つから!」
そう言うと、菜摘は親指を立てて前へと突き出した。
大葉もそれに答えるように親指を立てて前へと腕を突き出した。
それを見ると、菜摘はスタンドの応援席へと向かった。
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