第3話:夏大はじまる

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本庄第一ナインがグランドへと散って行く。 先行は埼玉栄高校だ。 そして、審判の右手があがりプレイボールの声があがった。 アナウンスが流れる。 『一番、センター中田くん。背番号8』 中田が左バッターボックスへと入る。 倉(一番の中田か。こいつは今大会当たってる。なら、様子見でボール球から入るか) サインを出す倉橋。 それを見て大葉が頷く。 大(慎重だな。まぁ、相手が相手だし当たり前か) そう思いながら、大葉は振りかぶった。 実況「さぁ、いよいよはじまりました。夏の甲子園大会予選、五回戦。この試合に勝てばベスト8が決まります。先行は埼玉栄高校。さぁ、いったいどういった戦いを見せてくれるのでしょうか?ピッチャー大葉、振りかぶって投げました」 審判はボールとコールした。 外側に外れるボール球。 中(初球ボールか。まぁ、定石だな。次は内に来るか外に来るか…) 倉(次、ストライクからボールになるシュートを外に) サインを出すと、こくりと頷く大葉。
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