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実況「さぁ、大葉中田に対し大きく振りかぶって投げました」
倉（ヤバ、少しうちに入ってきた）
キィン
中田の打った打球はサードの頭を越え、レフト線ギリギリに落ちた。
「レフトー２つ！！」
誰かがそう叫んだ。
レフトはボールを捕ると、すぐにセカンドに投げた。
しかし、間に合わずノーアウト二塁となる。
倉（くそー、仕方ない。切り替えて行こう）
場内アナウンスが流れる。
『二番、レフト佐山くん。背番号７』
佐山が右バッターボックスに入る。
倉（ここは送ってくるだろうな）
佐山はバントの構えをした。
倉（やっぱり…ワンナウトでランナー三塁は嫌だな。けど、ここは素直にアウトもらっとくか）
倉橋はストレートを高めに要求した。
大葉はボールをグラブの中で握りなおした。
大葉はバントの構えをしている、佐山に投げ込んだ。
大葉が投げたボールは倉橋が要求した、コースより高めに外れボールとなった。
倉（外れたか…大葉はストレートのスピードはあるんだが、制球がいまいちなんだよなぁ）
ボールを大葉に返す倉橋。
倉（バントだし、ど真ん中要求しとくか）
サインを見ると大葉は頷いた。
大葉は力いっぱいど真ん中に投げこむと、ボールがサード方向に転がった。
サードがボールを取る。
倉「ファースト！」
倉橋は指で一塁方向を指し、大声でサードに指示を出す。
「アウトー！」
審判が腕を上げ、アウトとコールする。
倉（ふぅ、ワンナウト三塁でクリーンナップか…できれば０点に抑えたい）
そんなことを考えながら、倉橋は再びマスクをかぶり座った。
『３番、ショート加山くん。背番号６』
また、アナウンスが流れる。
加山は一回、二回と素振りをするとゆっくり右バッターボックスへと入った。
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