~川平啓太の平凡な1日~

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「どうしたんですか?皆さん?」 「あれ~?壁が壊れちゃってるよ~」 「あっ、ケイ…タ?………なにやってんの、アンタは!」 いつの間にか帰ってきていたなでしこは状況を見て固まり、ともはねは壁が壊れているのに少し驚いていているだけで状況はよくわかっておらず、ようこは違う意味で怒りを露わにしていた。 「いてて…とになんだよ?ん?おい、薫…大丈夫か?…ん?」 打ち所が悪かったのか気絶している薫を心配しながら周りを見渡すと様々な感情が入り混じった少女達の姿を見た。 ある者は固まり呆然としていた。 ある者は顔を赤くして両手で顔を隠しながらも指の隙間から2人の様子を眺めて妄想していた。 ある者はフルフル震えながら怒りを露わにしていた。 ある者は2人でコソコソ話をしていた。ある者は状況を理解できず、きょとんと首を傾げていた。 そしてある者は…巨大な炎を身にまとい、ゆっくりと啓太の元へと近づき、 「アンタは…薫に手を出すなんて……そこまで落ちぶれたんだね…ケイタのバカ!バカ!!燃えちゃえ、だいじゃえ~ん!!!!!!」 悲鳴をあげることもできず炎の渦が啓太を巻き込み、身を焦がしながら遥かかなたへと吹き飛ばした。他の少女達も構えていたが、啓太が吹き飛ばされると一緒呆然としたがすぐに主人の元へと駆け寄り心配そうに抱きついた。
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