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「はい…えぇ、わかりました、それではまたなにかありましたら連絡を」
居間のソファーに座りながら電話を切り、小さくため息をつく薫。
「薫~!いるか~?」
「啓太さん?」
廊下のほうから声が聞こえ、そちらを向くと手ぬぐい1枚の川平啓太の姿をあり、思わず苦笑してしまった。
「啓太さん…今日はいったい何をしたんですか?」
「なにもしてないっつうの!ただいつもどおり駅前でナンパしてたらようこの奴が…」
「それがいけないと思うんだけどな…」
ぶつぶつ愚痴を言う啓太に苦笑しながらもどこかたのしそうに微笑んだ。
「それで…僕になにか用があるんですよね?言わずともわかりますが」
「わかってんなら頼むよ、これじゃあまた留置所行きだぜ」
嘆くように頼みこむ啓太をクスッと笑いつつ、
「わかりました、着いてきてください」
立ち上がり廊下を歩いていく薫に感謝しながら着いていく啓太であった。
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