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「ここが薫の部屋なのか?」
ある部屋に入り、見渡すようにキョロキョロしていると薫が振り向き、
「いえ、ここは倉庫みたいなものですよ…使わなくなった物や季節事に使う物をまとめてしまってあるんです」
いつもの微笑みを浮かべる薫を見ながら、
「やっぱ広い屋敷だよな~、だけど薫の部屋って見たことないな」
感心したように言いながら思ったこともポロッと言うと薫は少し意地悪に微笑みながら、
「啓太さんは男の部屋に興味があるんですか?」
「そんなにはないな…どうせならなでしこちゃん達の部屋のが興ふ…いやいや、興味があるからな♪」
「ほどほどにしてくださいよ」
ヘラヘラ笑う啓太に困ったように微笑みながらタンスから服を取り出し啓太に手渡した。
「小さくないといいんですけど…」
「大丈夫だって。大して変わんないだしな♪」
「そうですね。それじゃあ、僕は先に居間に戻ってますから…着替えたらお茶でもどうですか?」
「そうだな、たまにはおまえとゆっくり話すのも悪くねえか♪」
などと会話をしていると、突然大きな音とともに壁が壊され突然のことに二人はやや飛ばされ倒れた。
「あ~あ、たゆねのバカ力!壁こわしちゃって~」
「おまえらが悪いんだろ!」
「私ら知らないよ。壊したのはたゆねだもん」
モクモクと煙が巻きあがる中、たゆねといまり・さよかが口論していたが、いまりがなにかに気づき、
「あれ?誰かいるよ?」
「あ、本当だ!」
「啓太…様?」
壊した壁から目を細めながら中を見ると3人は声ならぬ声をあげた。
「何事ですか!?」
「凄い音がしたけど…」
騒ぎを聞きつけせんだんといぐさもその場に駆けつけると2人は呆然とした。
全員が目にしたのは自分達の主人である薫が裸の啓太に押し倒されている姿だった。
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