第9章 さよなら

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窓の外から救急車の音がする。 雑踏の中のこどもの声。 安い化繊のカーテンの向こうから明かりが漏れている。 近くでおばさんの笑い声がする。 あたしはひとりでラブホテルを出た。 太陽が真上でテカっている。 いい天気だった。 何もかもが、見当はずれで、アタシは笑えてさえ来る。 なぜ、アタシはこんなにも馬鹿なんだろう?
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