第4章 一緒に登校、一緒に下校

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「ま、いわゆる幹部ですか。まぁただの変態ですけどね」 「そ、そうそう。幹部」 皆守くん、くるくると銃を回してます。 その横で設楽さん震えてます。 「へ、へぇ…若いのに幹部なんてすごいんですね」 私は若干引きつった顔で答えると、設楽さんが両肩を握ってきて、 「君…今夜俺の所に来ない?」 「誰かー、犯罪者がいますよーここに少女の純潔を奪おうとする変態がいますよー」 「なに漫才繰り広げてんだよお前らは」 ガチャッとドアを開けて入ってきたのは、祈零くんと知らない男の子だった。 「祈零じゃないか!!相変わらずメガツン」「果てろ変質者」 そう言うと祈零くんは廊下に上がり、きょろきょろと辺りを見渡す。多分万琴くんを探してるんだろう。 もう一人の黒髪の子は、名前は知らないけど…祈零くんや皆守くんとお昼一緒に食べてる子だ。 「あ」 目があって、私はこんにちは、と軽く頭を下げた。男の子も微笑んで返してくれる。…なんだか優しそうな人だなぁ。 「多壱、お帰りー」 「ただいま、設楽さん」 多壱って言うのか…。 ぼんやりその子の背中を見ていると、 「穂積多壱、あの人も構成員のひとりですよ」 「ひゃ」 いきなり皆守くんが後ろから肩に顎を乗せてきて、私は声を上げた。 「びっくりした…」 「びっくりさせました」 皆守くんは顎を離すと私の手を取って、 「じゃあ部屋に戻りましょー」 笑顔で引っ張っていく。 「あ~深澄ちゃん~」 遠くなった設楽さんが私を呼んでいたけれど、皆守くんが引っ張るので止まらない。 「あの人に何か言われたら、とりあえず殴って逃げて下さいね」 「…うん…」 いい人そうだけど、ちょっと扱いには困る。 「部屋に誘われても行っちゃダメですよ?襲われますからね」 「なっ…!?」 階段を上がって二階に着き、皆守くんが言った。私はそんな話を振られ、顔を赤らめてしまう。 「設楽さんはそんな事…」 大人なんだし、私なんかを連れ込むはずない。 「どうかな?それに…」 くすっと妖艶な笑みを浮かべ、皆守くんが私の髪を触った。 「…気を付けないと僕も、月影さんのこと食べちゃいますよ?」 「ーっ!?」 ぱっと髪を離し、皆守くんがまた微笑んだ。 「なーんて、よっぽどの事がないかぎり襲ったりしませんよ。赤くなってかーわい」 からかったなコイツ…
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