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 僕は、自分で言うのもあれだけれど、結構頭がいいと思う。  色んなことを知っていて、それでも、別にそれをひけらかすわけでもなく。  でもそれは頭の中の知識だけの話で、僕は顔も身長も体格も普通で、他のひとと変わりがない。というか、むしろ華奢な部類に入ってしまうほうだと思う。  でも、そんな僕の彼女はとびきりの美人だった。  さらさらの髪と、笑うと愛らしい顔。高いソプラノのような、それでいて穏やかな声に、僕に絡まる優しい手。  時々してくれる膝枕は、物凄い至福の時で。  全部がとても綺麗な人で、僕はいつだって彼女に夢中だった。
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