プロローグ

2/5
前へ
/713ページ
次へ
 それは、今から十年前の話。  ボクはまだ五歳だった。  ボクの家から、そんなに離れていない場所に、一人の男の子がいた。  男の子の名前は       松川夕凪   (↑まつかわ・ゆうな)  とっても明るくて元気な男の子だった事を、今でも覚えている。  田舎だったボクの近所は、とにかくヤンチャな夕凪くんにとって格好の遊び場がたくさんあった。  その頃のボクは、あんまり体を動かすのが得意ではなくて……夕凪くんに色々とからかわれながらも、楽しく遊んだ。  夕凪くんの事は、十年経った今でも良く覚えている。  とにかく笑顔が似合う、元気な元気な男の子だった。  そんな夕凪くんとの別れは唐突だった。
/713ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1253人が本棚に入れています
本棚に追加