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秋斗は部屋に戻り、すぐにベッドに潜り込んでいた。
秋斗は一日の中で寝ている時が一番好きだった。
それは、ほぼ毎日夢の中に現れる女の子が好きだったからだ。
アキト「今日もいるのかな?」
夢の中で秋斗は草原に立っていた。
??「秋斗ー!」
しばらく待っていたら遠くから可愛らしい女の子が走って来た。
秋斗も走って近づいて行った。
アキト「今日は遅かったんだねティナ。」
走って来たのは腰までのサラサラな金髪で綺麗な青色の瞳をした美少女だった。
ティナ「今日はいろいろあって大変だったんだよ。
おかげで、私の大好きな時間が減っちゃったよ。」
大好きな時間と、聞いた秋斗は頬を赤めて照れていた。
自分と同じ気持ちでいてくれた事が嬉しかったのだ。
それからは、秋斗が卒業式だった事やたわいもない話をして時間を過ごした。
しばらく経つとティナは真面目な顔をして話し出した。
ティナ「ねー秋斗、さっき今日はいろいろあったって言ったじゃない。
それはね、今日でやっと準備が終わったの。」
アキト「えっ何の?」
ティナ「それは、秋斗が元の世界に戻る準備だよ。」
アキト「…………。」
秋斗は、薄々気が付いていた。
夢に出てくる彼女は実在の人物だと、そして彼女が住んでいるのが地球じゃ無いことを。
ティナ「一週間考えてくれない?
このまま今いる世界に留まるか、こちらの世界にくるか。」
アキト「……わかった。」
ティナ「じゃあ今度会うのは一週間後ね。
おやすみなさい。」
笑顔で帰って行くティナを秋斗は戸惑いながら見送った。
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