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兵器の恐ろしさは威力そのものではない。発想自体がすでに残虐なのだ。対人地雷は第二次世界大戦で初めて使われ、その発想はその後世界各地の紛争に飛び火した。対人地雷は兵士を殺すために埋められるのではない。その計算された爆発で足や腕だけをもぎ取り兵士を負傷させて敵側に生きて返すのが目的だ。敵はその姿に恐怖し戦意を失うとともに、負傷した兵士を基地まで運び治療しなくてはならない。さらには負傷した兵士は障害者となり、その補償はそのまま敵国の経済的コストとなり敵国の経済を疲弊させていく。そして爆発することなく残った地雷はいつまでもその場所で潜み続ける。これが現在東南アジアを中心に問題になっている。世界には21世紀中かけても処理できない膨大な数の地雷が埋まっているのだ。
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