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「はぁ…創司ごめん。
泣くとは思わなかった。」
私はようやく泣き止んで
創司に謝る。
「ん。大丈夫だよ。」
こーいうところが好きなのかも。
「あ、明確な違いがわかった。」
私の言葉に創司は興味深そうに
私を見る。
「創司のスキは楽しいだけ。
私の好きは少し苦しい。」
「好きなのに、…苦しいの?」
私は頷く。
「独占欲とか嫉妬とか、あと
叶わない辛さ、とか。」
そう言った私がまた泣きそう
だったのか、創司は私の頭を
撫でてくれた。
こーいうこと、してくれるのは
幼なじみの特権かな。
「結局、創司の本命は?
分かった?」
一番、気になる。
そう聞けば悩むような仕種。
「みんなスキ。
だけどラブじゃないみたい。」
そう笑顔で言う目の前の男に
呆れるしかなかった。
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