~頼み事~

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負の感情の中心を何食わぬ顔で歩くのは、艶やかな黒髪を身の丈程伸ばす少年だった。 結いもしない細い髪は、ささめく風になびく。 なびいた前髪の隙間から覗く瞳は涼やかに、ただ自分の歩く道だけ見つめていた。 少年の名は、冬魔 綾人 トウマ アヤト。 冬魔の一族での呼び名は、 揚羽蝶。
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