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「そこのあなたは、のぞき見が趣味ですか?」
男子にいきなり声をかけられ、ビクッと肩を揺らしヤバかったかなと思い視線を上げると、男子のそれと合わさった。
ドキッ
胸が高鳴ったのを感じた。
目の前の男子はきれいな黒髪で肌もきれい、キリッとした瞳にスーッと通った鼻筋。
そう、いわゆる美形って部類に入る。
「そんな趣味はありません。ただ道に迷っただけです」
そう答えると私の制服のリボンを見て、
「1年生ですか。迷ったなら案内しますよ」
「案内はいいですから、道だけ教えて下さい」
と答えた。
美形になんて関わったら、めんどくさくなるの目に見えてるしね。
「道だけって…案内の先生方がいたのに迷ったんですよね?道だけ聞いて分かるんですか?」
鋭い突っ込みに思わずギクッとしてしまい、図星だということを暗に肯定してしまった。
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