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「すみませんが、俺を忘れないでくれませんか?」
2人が話していると、ここまで清香を案内した男子生徒が声を上げた。
その声に清香と和真は振り向き、そちらを向いた。
「まだいたんですか」
「朝山先輩?」
清香はまだいたことに小さく驚きの声を上げ、和真はなぜここにこの人がいるのかと驚いた表情をしていた。
「朝山…先輩?」
「俺の名前ですね。」
「朝山って言うんですか」
対して興味も無さそうにそう繰り返すと、和真に向かって「教室に行こう」と言い朝山をほったらかしてそう言った。
「えっ!?清香、朝山先輩はいいの?」
「ああ、先輩ありがとうございました。もう大丈夫ですから、これで失礼します」
とだけ言うと、和真の腕をそっと掴み校舎の方に歩き始めた。
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