第三章

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「いやー、ハツカノだからちょっと盛り上がっちゃってさぁ、なかなか眠れなかったからこっちにきてみたんだよ。窓に鍵してなかったから入って良いと思ったんだよねー」 携帯電話を見ながら恵二はそんなことを言う。 「ほれ、この寝顔。よだれたらしてる」 恵二はニヤリとしながら携帯電話の画面をこちらにむける。私の頭が一気に冴えた。 「消せ、今すぐ消せ、一瞬のうちに消せ、そして私も消してくれえええええ」 恥ずかしさの余り消え入りたくなった。布団にもぐりこみ、頭を抱える。恵二はくすくすと笑う。
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