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『つーか、オレお前の名前聞いたっけ?』
『聞かれてない』
『ははっ!オレ拓也。お前は?』
『…栞』
今更ながら自己紹介(笑)
そっか、コイツ拓也って言うんだ?
歩いてる間、いろんなコト話した。
あたしの3コ上で、高校は一ヶ月で辞めて今は知り合いの所で働いてるコト…
一人暮らししてるコト…
実は地元じゃ有名な暴走族に入ってるコト…
いっぱい話した。
あたしも、いろいろ話した。
コイツなら、話してもいいって思ったし、ちゃんと聞いてくれた。
あたしの家、家庭環境悪くて、母親とアニキと三人で暮らしてた。
母親はだらしない人で、ちょくちょく違う男連れて帰ってきたりしてた。
そんな母親がイヤで、あたしは学校にも行かず友達と街をブラブラしたりしてた。
そんなあたしの話を、ずっと黙って聞いてくれた…
あたしは、ますます好きになっていった。
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