親友

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朝。 「いってきます!」 玄関を勢いよく閉め、外へ飛び出すように出ていく。 私は千夏。中学3年生。ちょっと小さめの身長だけど、持ち前の明るさが自慢の1つ。吹奏楽部をやっていて、アルトサックスを吹いている。 そんな私には3人の親友がいる。 いつもの通学路をまっすぐ進み、小さな八百屋さんが見えたら左に曲がると、私の親友の1人、萌の家。 「萌ー!おはよう!」 玄関の前には萌が立っていた。 「千夏!おはよおー」 眠いのか、あくびをしながら返事をする萌。 萌は小学校からの友達。千夏より少し小さめで、普段から落ち着きがある。…というよりは、おっとり天然タイプ。吹奏楽部のフルート担当。 「ねぇ萌ー。宿題やってきたー?」 「まぁ一応ねー」 「まじ?じゃあ後で見せて!」 「いいよー」 こんな会話はいつもの事だった。そして、そのまま道なりに進むと加恋の家である。 家の前には加恋がいた。 「加恋ー!」 私と萌は、手を振りながら加恋に近付く。 「ちなっちゃん、もえたんおはよ!」 加恋は私と萌に大きく手を振った。 加恋は背が高く、スタイルがいい。どっちかというと、ギャル系のかわいい子。唯一、千夏の事を『ちなっちゃん』と呼ぶ。千夏と同じでアルトサックス担当。 そして最後に唯の家につく。 唯はまだ外に出ていない。 「ゆいぴょんー!」 玄関の前で加恋が大声で叫ぶ。 「加恋!うるさい!千夏、萌おはよ!」 勢いよくドアを開け、 加恋に注意する唯。 唯はこの4人の中で一番身長が大きい。ボーイッシュな子で、さっぱりしている性格。吹奏楽部のパーカッション担当。 こんな性格が違う4人はいつも一緒だった。 萌が時計を見た。 「やばっ!そろそろ走らなきゃ!学校遅刻しちゃう!」 「嘘!みんな!走れー!」 加恋がそう言うと、私達は走った。 「疲れるー!」 「我慢だよ!ファイト!」 私達はそんな会話を繰り返しながら、学校に向かって走った。
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