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…
次の日の朝
なんか
今日はいつもと違う
傘を返す
それだけだけど
いつもと違う
そう感じた
晴れているのに
傘を持ち
学校へむかう
笹沼君は
サッカー部
朝練が始まる時間を見計らって
学校へ行った
…
学校へ到着した私は
笹沼君の姿を探した
…
朝練してる
声かけづらいし
それに
自分から声なんて
かけられない
気付いてくれないかな…
強く想ってると
笹沼君が
こっちを見た
笹沼君が
こっちに
むかってきた
笹沼君が至近距離まで
くると
私は目をつぶり
傘を差し出した
「わざわざこんな朝早く届けてくれなくても良かったのに…ごめんね…ありがとう」
笹沼君はそういい
微笑んだ
私は
真っ赤になりながら
「お…御礼を言うのは私の方…あ…りがと…」
緊張しすぎて
また
挙動不振になってしまった
笹沼君の背後から
ひゅーひゅーとからかう声が聞こえると
笹沼君は
「傘返してもらっただけだから!」
と怒鳴った
そう
ただ
借りた傘を返した
それだけの事…
私はすっと立ち上がり
昇降口へむかおうとした
…
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