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優しい人……健太…あの人と友達なの?
ミーは車の中から、いつまでも手を降るおばあさんを見つめた…
『さぁ…今日は早く寝ようねっ、ミーちゃん…』
健太が話し掛けた時!ミーは叫んだ!
『停めてっ!健太停めて!』
キキッー!
車は停まった…
『どうしたの?ミーちゃん。』
ミーは外を見つめていた…
あたしの暮らしていた森だ!
窓をひっかくミーを見て健太は思った。
外に出たいのかな…?
『出てみるかい…?』
ミーを抱きながら外に出ると、健太は首輪を付けるか迷った……
しかし…首輪は付ける事なく、ミーを離した。
『少しだよ…遊んでおいで…』
ミーは健太の顔を見ると、何度も振り返りながら、奥に進んだ…
水浴びをした川…
追っかけっこをした草むら…
懐かしい香り…
『ミー?ミーじゃない?』
ミーは後を振り返ると叫んだ。
『ショコラ・ブルー!?』
片方の瞳がブルーな猫が立っていた。
『久しぶりじゃない…元気だった?』
『うん…ブルーは?』
『あたしは相変わらず……』
『マーサは?』
『マーサはね…人間になったらしいよ…』
『本当にーっ?』
猫の世界では20才になると…良いことをした猫は人間になれる事は誰もが知る事……
実際は、病死だったり…事故死だったり…飼い猫が家の都合で引っ越ししたり…
姿を消した猫は、噂される…あの子は人間になれたと……。
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