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『幾等ですか…?』
また店員が慌てた。
『あの……今…金額の設定してますが…多分…書類ないから…3万円位だと思います。』
『三万円かぁ……』
健太は母親を探した…
『母さん!ちょっと来て。』
母親は奥から歩いて来ると言った…
『健太、大きな声出さないで、恥ずかしい…』
『この子見てよ。』
母親は目の前の子猫を見て言った。
『まぁ…可愛い子ねぇ…』
『だろ?母さん、この子にするよ!』
店員は慌てて店長を呼んできた。
『すみませんお客様…こちらの子猫はまだ商品として出しておりませんで…』
『何故です?』
『予防接種や避妊等…』
『必要な事は僕がやりますから!お願いします、売って下さい。』
健太が頭を下げ交渉すると…根負けしたのか…承諾した。
『いやったぁーっ!』
健太は狭い店で大きな声で叫ぶと子猫を覗き込んだ。
『僕の名前は健太だよ!今日から家の家族になるんだよ。』
『ケンタ……あたしはミーっていうの…ほんと?ここから出してくれるの?』
『あはっ!母さんこの子、ミーって鳴くよ、ミーちゃんにしようよ!』
『えっ?ケンタ…あたしの言葉わかるの!?』
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