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第三章…嫉妬
新しい暮らしは幸せだったが…ミーは時折、母親の事を夜想い出して泣いた…
そんな時…健太は必ず優しくミーを抱いてくれた…
ミーの中に動物にはない感情が芽生え始めていた…
それは…
けして叶わない願い…
健太に対しての恋心だった…
ある日健太は女友達を連れてきた。
『散らかってるけど…』
『おかまいなく…』
部屋に入るなり、女友達は叫んだ!
『うっわぁーっ!可っ愛いーっ!』
ミーは知らない人間の登場に警戒した。
何よ……このメス…
『原田さん…紹介するね、ミーちゃんだよ。』
健太は笑顔で紹介した。
『ミーちゃんかぁ…可愛い…あたし原田奈美江…よろしくね。』
『はらだ…なみえ…か…』
『きゃーっ!可愛い声で鳴いたよ!』
奈美江はキャーキャー言って喜んだ。
ミーは奈美江から香るフレグランスの香りに不快感を抱いた…
『臭い……』
『さぁ…ミーちゃんミルク飲もうか!』
『あっ…ねぇねぇ…あたしにやらせてくれない?』
奈美江は言った。
『いいけど…飲むかなぁ…』
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