第三章…嫉妬

4/4
前へ
/22ページ
次へ
『ごめんね…興奮させちゃったね…お邪魔しました。』 健太は奈美江を玄関まで送りにいった。 オデコに当たる冷えぴたが心地好く…ミーは目を瞑った。 気持ちいい…。 その夜夢を見た… 健太が離れて行ってしまう夢を… ミーは叫んだ。 嫌だよ…行かないで… 健太ーっ! 目を冷ますと健太はミーを抱いていた… 『健太……』 『どうしたの?ミーちゃん……怖い夢を見たんだね…大丈夫、僕は此処に居るよ!』 ミーは健太を見つめ言った。 『あたし…もう知らない処に行きたくない!出来る事なら……20才まで、ここに居れたら……そしたら……人間になって……健太のお嫁さんにして欲しい…』 健太は優しい顔で言った。 『うん……ず~っと一緒だよ、ミーちゃん…』 『えっ…?』 ミーは信じられなかった…健太は確かに、ミーの言葉に答えてくれた… 『嬉しい…嬉しい…ありがとう健太…』 ミーは健太のCDデッキから聴いた歌詞の、ありがとうって言葉は、こんな時に使うんだと思った。 『ありがとう…ありがとう…』 ミーはいつまでも健太の腕の中で泣いた。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

61人が本棚に入れています
本棚に追加