0人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
それは、悲運な交通事故であった。
「ギーッ!!ガガガガ!!ドカッ!!」
激しい光とともに激しい音がなった。
それと同時に僕は空中へと突き飛ばされた。
「うぐっ……!」
自分の声とは思えない声が僕の口から出てきた。
僕は地球の引力にしたがって、地面という名の地獄に頭から落ちていった。
「キャーッ!!」
薄れ行く意識の中で妻の悲鳴が聞こえた。
そして、僕を地獄へと追いやったその赤いものは、エンジン音とともに僕から遠ざかっていった。
最初のコメントを投稿しよう!