思い出

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戦争とは残酷なものじゃ…。 結ばれるはずだった二人の人生をバラバラにしてしまった…。   すると老人が   『最後に一つだけ頼みがあるんだが聞いて貰えるかな?』   「私に出来る事なら何でも言って」   老婆がそう応えると老人は、地中から掘り出した指輪を、   『この指輪は、君に持っていてほしいんだ』 『若かった二人の思い出として…』   老婆は指輪を受け取り、静かに頷いた。 すると、老人の頭上に光が射す。 その光は優しく暖かなものだった。   『いよいよお別れのようだ』 『私はそろそろ行く事にするよ』 『最後の最後に、君に逢う事が出来て、本当に良かった。』
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