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「懐かしいわ…あの神社だけは変わらないのね…」
そう言うと、再びわしの頭を優しく撫で始めた。
「当時、私が住んでいたのは、昔ながらの長屋の様なところだったの」
「近所の人達とはみんな仲良しだったわ…」
「中でも二つ年上のお兄さんがいてね、いつも一人っ子だった私の事を妹の様に可愛がってくれたの」
「いつも優しくしてくれるお兄ちゃんの事が、私は大好きだったわ…」
「家から近くだったあの神社でいつも遊んでもらっていたの」
「何年経っても変わらずに、本当の兄妹の様に可愛がってくれたわ…」
「やがて戦争が激しくなるにつれ、お兄ちゃんに会える事も少なくなっていったわ…」
「たまに帰ってきた時は必ず会いに来てくれて、そのたんびに私は胸を撫で下ろしたわ」
「そんな事が続いたある日、お兄ちゃんからそこの神社に呼ばれたの」
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