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クリアが顔を上げ、声の主を見た。
声の主の瞳はスカイブルーで、髪は金髪を肩胛骨ぐらいまで伸ばしているクリアよりちょっと小さい女性。
「…迷っちゃ…ったの。」
クリアは目をうるうるとさせて言った。
女性はしゃがんで、クリアの頭に手を乗せて言った。
「そっかぁ。迷っちゃったのかぁ。よし。おいで。」
女性は立ち上がって門に向かった。
そして、門の脇あたりのパネルを操作して門を開けた。
「そこにパネルあったんだ……」
「そうね。まぁ、力ずくで開ける馬鹿もいるけどね。」
女性はウイングして言うと、クリアを中へと案内した。
しばらく歩いて女性は口を開いた。
「ここが私の部屋。汚くてごめんね。」
「汚くなぃ………」
クリアは部屋を見た瞬間、戦慄を覚えた。
床には本が散らばり、足の踏み場もない。
唯一綺麗なのはソファの上だけだった。
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