70人が本棚に入れています
本棚に追加
小さな女の子がサジに何かを喋る。
「ところで………あんたを太陽少年と見込んで頼みたいことがあんねん」
「何?」
「この子スミレちゃん言うんやけど、じいちゃんが何や調べに行って帰らへんねんて。こんなかわいこちゃんを泣かしたらあかんやろ?あんたひとっ走り行って、スミちゃんのじいちゃんを連れ戻してくれへん?」
ジャンゴはスミレに視線を落とす。
「この子は?吸血変異に襲われたこの街で、よく無事だったね」
「この街に張られた結界のおかげやと思う。詳しい事情はじいちゃんに会わんと分からんけどスミちゃんのじいちゃん、あの鋼鉄のスミスらしいんや!!!」
「鋼鉄のスミス!?父さんに銃を教えた人か!?なるほど、この街の異変の裏に潜む、何らかのヒントを掴んだに違いないな」
「うちの星読みによると、向かったのは北西にある大聖堂。ほんまやったら討ちが探しに行けばええんど………今うちは結界を守らなあかんのや………この太陽の街に張られた結界も弱くなってきてる………頼めるか…?」
「わかった」
その時、スミレがサジの陰から現れる。
「これ………」
「太陽銃のパーツ!?」
(これが落ちてるって事は近くにヤツが……?)
「さっきひろったの………」
「スミちゃんの依頼料や。受け取っとき。ソル・デ・バイス使って新たな力を引き出せるはずや。そういえば名前聞いてなかったわ」
「僕は、ジャンゴ。依頼料、確かに受け取ったよ。それじゃあ、行ってくる!」
「ジャンゴ、頼んだで!!」
ジャンゴは、大聖堂に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!