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と、隙を感じた私はすかさず振り向き、叫びながら宝剣を上から斜めに振り下ろした。
「真っ二つ!」
間髪を入れず前に向き直り、顎を引きかけた白い巨体に、宝剣を柄まで深々と突き刺す。
「討ち取ったり!」
幻獣に突き立てた宝剣はあまりにも深く刺さり過ぎて、引き抜くことはできなかった、というよりは――もう、それを引き抜く力は残っていなかった。
崩れ落ちてゆく幻獣の白い巨体と共に、辺りも白い静寂に包まれていく……
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