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何回も蹴り出されては飛びかかるうちに、黒いモノはボクが鬱陶しいのか思い切り威嚇してきた。
その声といえば、全身の毛が逆立ち過ぎて抜けちゃうんじゃないかと思うほど恐ろしく、耳が潰れるんじゃないかと思うほど大きかった。
ボクが怯んで立ち上がれないでいると、黒いモノは両手を広げて羽ばたき、ミンをくわえて空に飛んでいってしまった。
ボクはただ、悔しくて悲しくて不甲斐なくて、何がなんだかごちゃごちゃしてわからん気持ちになって…
ずっと、そこで泣いていた。
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